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「ストーミーマンディ」と「ラ・パティスリー」

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「ストーミーマンディ」牧村泉(幻冬舎)を読む。
サラサラと読めた。
たんたんとした調子で、物語が進行する。
一人の女を中心に、彼女の過去、現在が交錯する。
彼女は過去の過ちによって、重い十字架を背負う。
その十字架からは、一生逃れられない・・・
と彼女は思う。
内容はかなりヘビーなのに、たくさんの人の死が横たわっている
と言うのに、重さが感じられなかった。
殺人が繰り返されたせいか。
そんな簡単に人を殺してもいいのか!!と。

話しの展開やえ?!!と言うどんでん返しは、
なかなか巧かったが。
飽きることもなかったが、ちょっと飛びすぎてて
自分の頭の中からも飛び出してしまったというか。

あぁ、おもしろかったな!!
とも言えなかった。

ちょっと主人公が厭世的になりすぎ。(苦笑)
結局担がれて、踊らされていたような感じも。

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「ラ・パティスリー」上田早夕里(角川春樹事務所)
坂の上の洋菓子店へようこそ・・・。ある日突然現れた謎の菓子職人・恭也と新米パティシエ・夏織。二人の交流を通じて描く洋菓子店の日常と、そこに集う恋人・親子・夫婦たちの人間模様。甘く切なくほろ苦い「パティシエ小説」ここに誕生。
出版社からのコメント____

おいしそうなお菓子がいっぱい出てくる。それに謎めいた話。ついつい引き込まれてしまった。読んでいるといろいろなお菓子が、登場する。今までに自分が食べた洋菓子の記憶だけを頼りに、想像をふくらませる。あんな味かな?こんな味かな?と。それだけでもかなり楽しめる。そして現実の場所か?と思わせるような場所設定だったので、どこにそのお店はあるのだろうか?などと考えながら、読んでしまった。(あとがきで全部著者の作り上げた架空のお店だったので、実在はしないと知り・・・ちょっと残念)人の喜んだ顔が見える仕事、素敵な職業だなと思った。謎解きのほうは、そういうことだったのかぁ・・・とある程度、納得できる内容だったが、自分の思う方向に結実しなかったので、多少不満が。(笑)でも全部、かなわずに終わった訳でもないし、未来に希望が残ったので良しとするか。

ケーキ好きの人には、楽しめる小説だと思います。(笑)
美味しい空想が出来た点では、こちらの本に軍配あり。

by t.4.2.vm_ski | 2005-11-30 00:10 | books