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東京タワー

東京タワー_b0039373_21544147.jpg出版社 / 著者からの内容紹介*読みやすさ、ユーモア、強烈な感動! 同時代の我らが天才リリー・フランキーが骨身に沁みるように綴る、母と子、父と子、友情。この普遍的な、そして、いま語りづらいことがまっすぐリアルに胸に届く、新たなる「国民的名作」。『en-taxi』連載、著者初の長編小説がついに単行本化。

とうとう読んだ!泣いた!大いに泣いた!
久しぶりに涙を流した・・・それも半端なく泣いたので、
夫にばれないか、冷や冷や。(笑)
後で、冷やかされる事が多いので。

リリー・フランキーさんについては、以前「笑っていいとも」で
一度見ただけだったので、そのときの印象のまま。
あの人がこれを書いているのね・・・と彼の顔を思い浮かべながら、
読み進む。

するすると読めた。でも最近読んだ小説のように後で空虚感が残る事も
なく、う〜〜ん読んだなと言う満足感を感じる事ができた。
そして心は穏やかに・・・
だったのだが。夜にもう一度最後のほうを読み返してしまったのがいけなかった。

リリーさんと同じような体験を4年前に経験していたので、
ついついそのときの光景が、こうまざまざと蘇りドツボに。(苦笑)
まだこういう小説を読むのは、早すぎたかなと。
(いつも読んでから思う・・・笑)

この年になると人の死に対面する事が増えてくるが、祖父や祖母の死は
自分の中でもちゃんと消化出来ているのに、こと最愛のあの人だけは
いつまで経っても、消化しきれずにくすぶってしまっている。
もうそろそろ少しくらい軽く薄れてもいいのとちゃうん?と思うのだが、
こうずっしりと事あるごとに、亡くなる前の一日などが事細かに
鮮明によみがえる。

ただ死に顔なんかは、全然思い出せないのに。

すっかりしょっぱい話しになってしまって、すみません。
でもこうして思い出して書くのも供養かな。

この本の中には素敵な言葉も一杯詰まっていて、お勧めの一冊です。
少年時代の九州での話しも、その方言も・・・人々のゆったりとした
昭和の穏やかな暮らしが見えて、現代に生きている私たちを、
ホッとさせてくれたり。懐かしく感じる人も多いのではないでしょうか?

by t.4.2.vm_ski | 2005-12-13 22:27 | books